2026.03.26
公共施設の太陽光導入が進まない理由。自治体担当者を重圧から救う「実務のプロ」への一本化 │特別対談・第1回
「脱炭素の計画はある。しかし、いざ公共施設に太陽光発電を導入しようとすると、前に進まない——。」
現在、全国の自治体でこのような悩みが浮き彫りになっています。
多くの自治体が地域の脱炭素化を目指す中、最大の壁となっているのが現場担当者様の「圧倒的なリソース不足」です。
日常業務との兼任に加え、専門知識や膨大な手続きが求められる再エネ導入実務は、自治体担当者様にとって重い負担です。さらに、数年単位の「定期異動」により、長期プロジェクトの途中で引き継ぎや知識習得をゼロからやり直すケースも少なくありません。
地域の未来を担い、高い説明責任が求められる公共プロジェクトにおいて、庁内の合意形成や電力会社・関係各所との複雑な調整、そして専門的な実務を担当者様がすべて抱え込むことは現実的ではなく、計画から施工、保守までを一貫して任せられる「伴走体制」が不可欠です。
そこで本企画では、「地方創生の理想」と「現場のリアルな課題」のギャップを埋め、担当者様を煩雑な実務から解放する方法を探るため、特別対談を実施しました。地域のエネルギー自立に向けて地域脱炭素化事業の経験豊富な北野氏(株式会社あびらエナジー代表取締役)と、自家消費型太陽光発電において国内トップクラスの施工実績を持つユニバーサルエコロジー代表の石田が、公共事業を成功に導く「実務のプロへの一本化」について熱く語り合います。
この記事のまとめ
- 自治体の脱炭素化は、担当者の「圧倒的なリソース不足」と「失敗できないプレッシャー」が大きな足枷となっている。
- 地方・離島における脱炭素は、災害時の電源確保(BCP)を見据えた命に関わる「生存戦略」である。
- 地域外へ流出していたエネルギー代金を地域内で循環させる「地産地消」の実現こそが、真の地方創生に直結する。
- 複雑な調整や責任を伴う実務をプロに一括で「巻き取り」依頼する伴走体制が、担当者を重圧から解放する。
公共施設の「脱炭素化」と「現場実務」を知り尽くした2人の専門家
なぜ、脱炭素化の鍵となる「公共施設への太陽光導入」は、これほどハードルが高いのでしょうか。
現場のリアルを知る2人のプロフェッショナルが、それぞれの視点から課題解決の糸口を紐解きます。

石田 友則
(ユニバーサルエコロジー株式会社 代表取締役社長)
自家消費型太陽光発電のリーディングカンパニーとして、全国で5,000件超の施工実績を誇る。厳しい基準が求められる公共工事も多数完遂。「どんなに優れた計画も、安全かつ確実な施工と長期の保守管理が伴わなければ意味がない」という信念のもと、地域のインフラと担当者の安心を20年先まで守り抜く。それを実現すべく、設計・施工から保守管理まで自社完結のワンストップ体制を構築。本対談では“実務のプロ”の視点から自治体の課題解決策を提示する。

北野史人
(株式会社あびらエナジー 代表取締役)
地域脱炭素化事業のスペシャリスト。約6年前から地域マイクログリッド事業に携わり、北海道安平町で地域エネルギー会社を設立・代表を務めるなど、豊富な現場の実行経験を持つ。
「エネルギー代金の地域外流出を防ぐ地産地消こそが真の地方創生になる」という信念のもと、自治体担当者と日々伴走。過酷な実務や説明責任の重圧を誰よりも深く理解し、本対談では政策と実務の架け橋として現場のリアルを語る。
自治体担当者を苦しめる「圧倒的なリソース不足」と「実務の煩雑さ」
—— 現在、多くの自治体が「重点対策加速化事業」などの補助金を活用し、脱炭素化を目指しています。
しかし、現場の担当者様からは「どう進めていいか分からない」「コンサル会社に依頼して計画書はできたが、そこから先の実務が進まない」という切実なお悩みをよく耳にします。全国の自治体事情に精通されている北野さんから見て、現場の担当者様はどのような課題を抱えているのでしょうか。
北野:一番の課題は、「圧倒的なリソース不足」と「実務の煩雑さ」です。
自治体の担当者様は脱炭素化の専任であることは少なく、日常の多岐にわたる業務を兼任されています。日々残業に追われる中で専門知識が必要な実務を進めるのは、非常に負担が大きい。さらに数年単位での定期異動があるため、「5年がかりの長期プロジェクトなのに、途中で担当者が変わってゼロからやり直しになる」という自治体特有のシステムも足枷になっています。
石田:その通りですね。自治体の担当者様は本当に忙しく、そこに「絶対に失敗できない」「万が一の責任問題に発展しかねない」という極限のプレッシャーの中にいます。だからこそ、まずは実績のある企業やコンサルタントに計画を依頼して、少しでも確実にプロジェクトを進めようとされるお気持ちはよく分かります。

地方・離島が抱える脱炭素化のリアルな課題と「地方創生」
—— そうした「圧倒的なリソース不足」や「失敗できない責任問題」の重圧に加えて、地方の現場では、さらに特有の苦労や課題があるとお聞きしました。
北野:はい。地方や離島では、本州の都市部と比較して「エネルギーインフラに対する危機感」に決定的な違いがあります。
例えば、私が携わったことのある鹿児島の離島では毎年のように台風で数日間停電しますし、北海道では2018年の北海道胆振東部地震で「全道ブラックアウト(大停電)」を経験しています。本州とは「電気が止まる=命に関わる」という切迫感が全く違うのです。いざという時に確実に機能する電源を確保することが、地方都市の生存戦略として求められています。
さらに言えば、これまで地域外の電力会社に払い続けていた莫大なエネルギー代金を地域内で循環させ『地産地消』を実現すること。エネルギーも資金も地域内で循環させることこそが、真の「地方創生」に直結します。

自治体の脱炭素化を加速させる「実務の巻き取り」と伴走体制
—— 「命に関わる生存戦略」と「地方創生」という非常に重要なミッションでありながら、現場はリソース不足とプレッシャーに苦しんでいるわけですね。そうした状況下で、プロジェクトを確実に前に進めるためには何が必要なのでしょうか。
石田:重要なのは、「計画を立てて終わり」にしないことです。せっかく国の補助金を活用して調査報告書を作っても、それが現場で実行できずに終わってしまえば、それこそ無駄なお金の使い方、つまり税金の無駄遣いになってしまいます。
北野:おっしゃる通りです。だからこそ、自治体に対する最大の支援は『一番困っているその面倒な実務を、すべて私たちが巻き取りますよ』と伝えることなんです。ただ計画を立てて終わりのコンサルではなく、極論『丸投げでもいいから最後まで責任を持って伴走しますよ』と言ってくれる実務部隊の存在こそが求められています。
石田:我々が長年、厳しい公共工事を自社で完遂してこれたのは、その『実務の巻き取り』を徹底してきたからです。
担当者様が一番恐れている『不備による責任問題に発展するリスク』を、我々がプロの現場管理で肩代わりし、調査から施工、20年先の保守まで一貫して巻き取る。これによって確実に設備を稼働させることが、結果的に税金の無駄遣いを防ぎ、地域への『最大の貢献』になると自負しています。

—— 多忙な担当者様の重圧を取り除き、実務を丸ごと任せられるパートナーが不可欠ですね。
次回の対談では、なぜコンサルの計画書だけでは工事が進まないのか、その裏側にある盲点に迫ります。
「計画はあるが進まない」自治体担当者様へ。
現場の実務を知り尽くしたユニエコが、確実に完工まで伴走します。





