2023.09.07
自家消費型太陽光発電に必要な設置面積とは?
電気代高騰の加速が続いている今、自家消費目的で太陽光発電の導入を検討する企業がより一層増えています。
自家消費型太陽光発電を導入する際に、最初に確認したいことは「屋根上に太陽光パネルを設置するための面積があるのか?」ということではないでしょうか。
その後、「発電量はどれくらいなのか」「どれくらい電気代の削減ができるか」ということを検討していく流れになるかと思います。
そこで今回の記事では、屋根上に太陽光パネルを設置する場合に必要となる屋根の面積を求める計算方法について詳しく解説いたします。
太陽光パネルを設置する場合に必要な屋根の面積を求める計算方法
太陽光パネルのサイズはメーカーによって異なりますが、一般的な1枚あたりの大きさは 縦1,700㎜×横1,100㎜(面積約1.9㎡) です。
これは畳1枚分よりひと回り大きい程度の面積です。
1枚あたりの最大出力は約0.4kW。つまり、1kWの発電には 約4.75㎡(畳3枚分よりやや小さい面積)が必要になります。
例えば、自家消費型太陽光発電システムで最大出力100kWを設置する場合、必要な太陽光パネル枚数と屋根面積は以下のようになります。
■ 必要なパネル枚数:100kW ÷ 0.4kW = 約250枚
■ パネル面積合計:1.9㎡ × 250枚 = 約475㎡(バレーボールコート約3面分)
※実際の必要面積や性能は、製品や屋根の方角や形状などの条件により異なる場合があります。
太陽光発電を屋根に設置する際のチェックポイント
屋根の形状によって発電量が変わる
屋根の種類・面積・方角によって、発電量が大きく変わります。
最も最適な方角は南向きで、「方角南向き・傾斜角度30度」の屋根がもっとも発電効率がいいと言われています。
太陽光パネルの設置に適している屋根の形状は、傾斜のある「切妻屋根」と「片流れ屋根」で、一般的に工場などでよく使用されています。事業所の場合は、傾斜のない「陸屋根」が多く、傾斜をつけるために太陽光パネルを架台の上に設置します。架台の上に設置することで南向きにできるため、屋根の方角を気にする必要がありません。
また、屋根の材質によって、太陽光発電の施工方法が異なるため、設置にかかるコストや施工期間が変わります。
屋根の耐荷重を考慮する
屋根上に太陽光パネルを設置する場合、建物の耐荷重を考慮する必要があります。
屋根上には、太陽光パネル(約15kg/枚)以外に、架台(約7kg/㎡)や金属部材(約2kg/㎡)などが必要となるケースがあります。
屋根面積が大きくても、屋根の耐荷重を超えて太陽光パネルを設置してしまうと、建物の耐震強度や屋根の漏水に影響を及ぼす可能性があります。特別高圧など大規模な太陽光発電設備を設置する場合では、建物の構造計算を行なう必要があります。
屋根上の既存設備の面積を計算する
屋根上には、エアコンの室外機やキュービクルが設置されている場合があります。
そのため、太陽光パネルの設置面積を計算する際には、これらの障害物を避けて計算する必要があります。
太陽光パネルの種類によって性能やパネル面積が異なる
太陽光パネルのサイズや発電量は、メーカーや種類によって異なります。そのため、建物や目的に合った太陽光パネルを選定する必要があります。
屋根上に太陽光パネルを設置する際のポイント
建物に最適な自家消費型太陽光発電システムを導入するには、事前に発電シミュレーションを行うことが重要です。
発電シミュレーションでは、以下の情報をもとに設置可能なパネル枚数や発電量の目安を算出します。これらの情報から、どの程度の屋根面積でどれだけの発電が可能かが分かります。
- 建物の業種や使用用途
- 屋根伏図(屋根の形状図)
- 過去1年間分の30分値デマンドデータ
- 過去1年間分の電気料金明細書
屋根面積が不足する場合は、駐車スペースを有効活用できる「ソーラーカーポート」の設置が有効です。
また、屋根の耐荷重が不足している場合は、「軽量太陽光パネル」の導入も効果的な選択肢となります。
当社では、お客様の設置条件や経営課題に合わせた最適な自家消費型太陽光発電設備をご提案しています。
お見積りやご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

