コラム

自家消費型なら受けられる太陽光発電の補助金や税制優遇|中小企業経営強化税制

平成30年は異常気象の夏でした。この時の大雨や台風で日本各地において、野立ての太陽光発電設備は様々な被害を被り、近隣にまで影響を与えるような破損状況を示しました。これを受け、各地方自治体は条例を設けて、事業目的の野立ての太陽光発電設備について、新規建設に様々な規制をかけるようになってきています。

 

そのため、投資や収益目的である「全量売電型」の太陽光発電では適用できる補助金や税制優遇はあまりありません。しかしながら、電力の地産地消である「自家消費型」なら補助の対象となる可能性があります。

 

補助金や税制優遇の種類

太陽光発電設備導入の際に受けられる補助金は主に、

 

① 政府が発表している補助金や税制優遇

② 地方自治体が発表している補助金

 

の2種類に分けられます。平成31年1月現在、政府発表の太陽光発電設備の新規建設についての補助金はありません。しかし、「自家消費型」の太陽光発電設備の設置であれば税制優遇の対象となる可能性があります。

 

自家消費型太陽光発電なら中小企業経営強化税制の対象に

中小企業経営強化税制とは、「中小企業等経営強化法」の認定を受けた法人が受けられる優遇措置であり、中小企業の設備投資やサービス業などの生産性向上を支援するために設けられています。中小企業が自家消費型太陽光発電設備を導入する場合、中小企業経営強化税制の対象設備に該当し、税制優遇を受けられる可能性があります。

 

対象設備にはA類型とB類型の2種類があり、下記のように違いがあります。なお太陽光発電設備は「機械装置」に該当します。

(出典:中小企業等経営強化法に基づく 支援措置活用の手引き

 

この中小企業経営強化税制は、平成31年3月31日までが適用期限でしたが、平成31年度の税制改正により適用期限が2年延長され平成33年3月31日までとなりました。

 

中小企業経営強化税制適用のメリット

自家消費型太陽光発電設備の導入に中小企業経営強化税制を適用するメリットとして、主に即時償却と税額控除が挙げられます。

 

① 即時償却…取得価額の全額を設備を取得した事業年度の経費にすることができる

  これにより自家消費型太陽光発電の設備投資が100%即時償却可能となります。

 

② 税額控除…取得価額の7%または10%(資本金3千万円以下の法人または個人事業者のみ)を税金から控除

 

対象となる法人

青色申告書を提出する中小企業者等であり、資本金1億円以下の法人(大規模法人に支配されるものを除く)や常時使用者数が1,000人以下の個人事業者が、その設備を指定事業に使用した場合が対象となる。

 

指定事業とは?

指定事業とは、中小企業投資促進税制および商業・サービス業・農林水産業活性化税制のそれぞれの対象事業に該当するすべての事業が指定されています。

 

ただし、電気業(全量売電の太陽光発電を含む)をはじめ、水道業、鉄道業、航空運輸業、銀行業、娯楽業(映画業を除く)、風俗営業法上の性風俗関連特需営業に該当する事業などは除外されますので、指定事業に該当しているか確認が必要です。

 

なお、太陽光発電は作った電力を全て売電する「全量売電」を目的とする場合、「電気業」になってしまうため中小企業経営強化税制の対象外となります。

 

終わりに

上記の条件を満たした企業が中小企業経営強化税制の適用の対象となる可能性があります。

 

今回ご紹介した中小企業経営強化税制や、各自治体から随時発表されている補助金などを活用すれば、自家消費型太陽光発電設備の導入において償却期間の短縮や導入時の初期費用を抑え、運用コストを下げることができる可能性があります。是非補助金や税制優遇も併せて確認し、施工業者へお問い合わせすることをお勧めします。

 

なお、今回ご紹介した中小企業経営強化税制の詳細については、中小企業庁の「中小企業等経営強化法に基づく 支援措置活用の手引き」に記載されています。

 

 

 

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(文:太陽光発電TIMES編集部 M.)

 

参考:

中小企業庁. 中小企業等経営強化法に基づく 支援措置活用の手引き, http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2018/181130zeiseikinyu.pdf, (参照2019-01-25)

やまばた税理士事務所. 中小企業経営強化税制の適用を受けるにはどうするの?, https://www.ymbt-zeirishi.com/chusho-keieikyoka-shinsei/, (参照2019-01-25)

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